ミュージカルレビュー「Trip of Love」

縁あって、「TRIP OF LOVE」というミュージカルの
トライアウト公演に3回行くことができました。2008-04-11.gif

※トライアウト公演とは(公式サイトより引用)

 ニューヨーク・ブロードウェイで上演する前に、観客の反応を見るために行う「地方公演」のこと。その反応を見ながら最終段階の手直しをするという、非常に緊張感を帯びた完成作業を行います。開幕直前の製作過程を生で体験できるため、世界中のミュージカルファンがトライアウト作品を観ようと航空券を買ってその地を訪れます。

通常は米国内の地方都市で行われるトライアウトを、大阪で開催するというのは、挑戦的な試み。大阪から、新たなブロードウェイ・ミュージカルの伝説が誕生するかもしれません。

トライアウトでかつプレビュー期間なので、お試し中のお試しって感じですね。
セリフは一切無くて、歌とダンスで物語りが進んでいきます。

1960年代のトップヒットチャートが次々に流れていきます。
あらすじ等を知りたい方は、公式サイトを参照してください。

「Where The Boys Are」「Venus」「A Lover’s Concerto」「Girl From Ipanema」
「The Sound of Silence」など、たくさんの有名曲が使われています。

総合プロデューサーの出口最一さんが開演前の挨拶で仰るには、
ご自身が関西出身なので、ぜひ関西に恩返しをしたいということから、
この大阪での公演が決まったそうです。

しかし、日本での反応は参考になるのでしょうか…。
配布されているパンフレットにあらすじは書かれていますが、
細かな歌詞や対訳が掲載されている訳ではありませんし、字幕があるわけでもありません。

歌詞を知らなかったり英語が分からない人たちは、どんなストーリーが展開されているのか、
ダンスや雰囲気から推測するしかありません。

幕間とか、終演後の観客の反応を見てると、あまりストーリーを理解できず、
不満をもらす声もちらほら聞こえてきました。残念ですね。
また1960年代のアメリカの歴史といいますか、文化的な知識が無いと
日本人には分からない部分もあるのではないかと思います。

私はたまたま大学でアメリカの戦後(アメリカは常に戦時中の気もしますが…)の歴史を少しだけ専門的に学んだので、
その知識を役立てる事ができました。

私自身も知ってる曲は何曲もありましたが、歌詞を知らなかったり、
歌詞を聞き取れない部分があったりとで、初回の1幕目はそれほど楽しめませんでした。
言葉は悪いかもしれませんが、「カラオケ大会」のようにも思えました(笑)

2幕目はようやくストーリーが発展してきたので、楽しめるようになりました。

そして、2度目でようやくこのミュージカルの面白さが分かったような気がします。

3度目にもなりますと、前回や前々回との違いに気づいてきます。
先にも述べた通り、トライアウト、プレビュー期間ということもあって、
日々手直しが入ってるようです。照明やコーラス、振付に違いを見つけられました。
「そっちの方が良い」と思える変更もあれば、「前の方が良かった」と思えるものもあります。

今日は比較的、音響状況の良い座席だったので、歌詞もバッチリ聴き取れましたし、
今まで見えなかった部分が見えたりもしたので、3回みた中で一番に楽しめました。

ストーリー性やメッセージ性はさておき、、、
1960年代の雰囲気やダンスを楽しむには良い作品なのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です