先日、念願かなってフルマラソンを走って参りました。
第30回篠山ABCマラソン大会。
初めてのフルマラソン。
朝から雨が降ったりやんだり、あまり良いコンディションとは言えませんでした。
転職以降、トレーニングもほとんど出来ないままに過ごしてきたので、
結構不安がありました。
でも、42.195kmの先にどんな世界が待っているのか見てみたかったのです。
家からの最寄り駅についた時点で、プラットフォームにはジャージを着た人が多くいました。
電車がついても、車内にはやはりジャージの集団。
もうね、お祭りですね、ここまできたら。
会場について、気温は5度前後。
雨は小雨がふったりやんだり。
エントリーを済ませて、着替えて、アップをして…。
緊張と不安と、そして期待。
まだ見ぬ、新しい世界を見ることができる。
その長い旅路の向こうに何が待っているんだろう。
そんな事を思いながら、スタートしました。
号砲からしばらくは歩かなくてはならなくて、
スタートラインを踏んだ時には既に7分弱が過ぎていました。
でも、これは初フルマラソン。
1分や2分くらいって思ってしまいます。
とりあえず、無事に完走する事が何よりの目標。
ハーフマラソンのように飛ばすのではなく、
とりあえず、落ち着いて、自分の楽なペースで走り続けようと思い走りました。
そして途中からは、
「ハーフマラソンを走るためにかる~く21kmアップしてるんだ」
という気持ちで走りました。
気温が低い上に雨が降っているのに、沿道には多くの人がいて応援してくれていました。
家族や恋人、友人・知人を応援する人たち。
地元の小学生、中学生、高校生。
地元のおじいちゃん、おばあちゃん、お兄さん、お姉さん。
そのひとつひとつが嬉しくて嬉しくて…。
わざわざ飴やチョコ、おにぎり、バナナ、おかき、お茶を用意してくれているのです。
そして、時にはず~っと大きな声で声援を送ってくれるおばちゃんたち、おじちゃんたち。
見ず知らずの、名も知らぬ、ランナーのために。
雨に濡れてびしょびしょなのに、
笑顔で「どうぞ~」ってかわいい子ども達が雨やチョコを差し出してくれるのです。
もう、嬉しくて嬉しくて。
そんな優しさや温かい気持ちに感動して、本当に泣きながら走っていました。
だって、極端な話、メリットなんてないわけじゃないですか。
わざわざ手間暇、お金をかけて差し入れを用意して、
雨に打たれて寒さに耐えながら、道行くランナーに差し入れと声援を贈るなんて。
それなのに、それをやってくれてるなんて…。
本当に勇気や元気をもらえて、本当に頑張れます。
途中で食べた、できたての黒豆おにぎり、とても美味しかったな。
黒豆茶も美味しかった。チョコも飴も、バナナも美味しかった。
(補給には気を遣って、持参もしていましたが、それでは足りませんでした)
20km前後地点(登りの続く区間)で、少し足に疲労がたまってきつい時もありましたが、
それ以降、特に30km前後はとても楽になって、笑いが込み上げてきました。
精神的に辛いのは、折り返し地点を越えて来た人たちとの対面通行。
反対車線を多くのランナーが走っていきます。
気持ちは「もうすぐ折り返し地点なんだな」って思うわけですが、
目の前には遠くの方まで続く、ランナーの白い影。(白いウエアやキャップの方が多いので)
この辺りで、心折れそうになります。
いったいどこまで行けば折り返し地点があるのだろう…。
でも走り続けるしかないと思って走り続けました。
五体満足にこうしてマラソンを走れていることに感謝。
たくさんの人に支えられて健康に走れている事に感謝。
なんとか35kmをすぎ、あと7km!!
もう後少し。1回のトレーニングの距離以下!
きっと完走できる!
もう後はずっと笑顔で走っていた気がします。
なんとか、一度も立ち止まらず、歩かずにゴールにたどり着き、
目には涙。
雨がふっていてよかった。
なんの涙か分からないけれど。
やりきった充実感と、達成感はもちろん、
自分の周囲の人や、大会やランナーを支えてくれた人たちに感謝。
いろんな思いが込み上げてきての涙だったと思います。
まぁ、もともと涙もろいんですけれど。
とにもかくにも、初フルマラソン。
無事に、歩かずにケガもなく走りきりました。
期待していたタイムは出ませんでしたけれど、
それはまた次の楽しみに残しておきたいと思います。
42.195km
遠く長い旅路でしたが、走って良かった。
またひとつ、成長できたかな、私。
ハーフマラソンとは全然違う世界でした。
また違う魅力がそこにはありました。
温かく優しい世界でした。