「お待ちしております」は、正しいのか?

最近ずっと考えていたことがあります。
それは、敬語について。

普段何気なく使っている敬語。
敬語には3種類あります。
・尊敬語
・謙譲語
・丁寧語

尊敬語は、相手や相手の行為に対して敬意を表して
それらの言葉に敬意を含める表現。
「いらっしゃる」「おっしゃる」「召し上がる」

謙譲語は、自分がへりくだることによって、相手に敬意を表す表現。
「伺う」「拝見する」「申す」

丁寧語は、そのままで丁寧ないいかた。
「です」「ます」「お寿司」「ご飯」「お昼」「どなた」

っで、ここでバカな疑問が浮かび上がるのです。
私の無知さをアピールです。

例えば、
お待ちしております」 というのを考えて下さい。
待つという行為は自分がするんですよね。
ならば、どうして自分の行為に「お」とかつけちゃうのでしょうか。

動詞に関しては他にも
   お持ちします
   お渡しします
   お供します
   お伺いします
   お呼びします
   お知らせします

ん~、、、これはやはり謙譲語として正しいのでしょうか。
 謙譲語=お(ご)+動詞+(いた)します

と、定義している場合もあるようです。

でもやっぱり、「お呼びします」を例に挙げると
「後ほど、呼びます」と言われるのと、
「後ほど、お呼びいたします」って言われるのでは、
やはり後者の方が丁寧に感じますし、敬意を表されてる感もあります。

しかし自分の行為に「お」をつけるというのが、何だか私にはしっくりこないのです。

名詞に関して言うと、普段我々が接するような言葉を例に挙げると
   おはし
   お靴(お履物)
   お車

   おつり
   お支払い
   お洋服
   お電話
   お見舞い

名詞に「お」をつけるのもなかなか難しいです。

私がいつも迷うのが、「返信」や「返事」という言葉です。
たとえば、メールの返信が遅れた時に

「お返事が遅れましたことをお詫び申し上げます」
「お返事が遅れまして、大変申し訳ございません」などと言いますよね。

返事は自分が書くのだから、「お」をつけるのはおかしいのでは?
なんて思ったりします。
ですから、「お返事ありがとうございます」なんかは問題ないと思うのです。

「協力」って言葉を例にとると、
「ご協力をお願いいたします」なんて言いますが、
「ご協力させていただきます」なんて言わないと思います。

はい、ここで新たな疑問浮上です。
「願う」のは自分でして、、、
自分の「願う」という行為に、「お」をつけて、「お願いします」なんて
言うんですよね。

これは謙譲語になるのでしょうか。「お願いします」って。
あっ、でもこれは
お+名詞「願い」+する+ます
なんですかね。

しかしながら、「ご協力願えませんか」とも言うような気がします。

というわけで、なんだか色々と考えております。
資料もちょこちょこ調べているのですが、
今ひとつしっくり来る答えは今のところありません。

皆様はいかがお考えでしょうか。

“「お待ちしております」は、正しいのか?” への 7 件のフィードバック

  1. うーん、おれもよくバイトでお客さん(生徒や親御さん)に対して、
    「それでは×月×日にご来校お待ちしております。」
    というフレーズを使います。
    こんなものをみつけました。
    形態素解析
    出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
    言語学者の一覧 形態素解析 (けいたいそかいせき、Morphological Analysis) とは、自然言語処理の基礎技術のひとつで、自然言語で書かれた文を形態素 (Morpheme, おおまかにいえば、言語で意味を持つ最小単位) の列に分割し、品詞 (Part-of-speech) を見分ける作業である。参照する情報源として対象言語の文法の知識と辞書(品詞等の情報付きの単語リスト)を用いるものが多い。
    以下は「お待ちしております」という文を形態素解析した例である (形態素解析ツールには「茶筌」を使用した)。
    文字列 読み 原形 品詞の種類 活用の種類 活用形
    お待ち オマチお待ち 名詞-サ変接続
       し シ  する 動詞-自立 サ変・スル 連用形
       て テ  て  助詞-接続助詞
      おり オリ おる 動詞-非自立 五段・ラ行 連用形
      ます マス ます 助動詞 特殊・マス 基本形
        。 。 。 記号-句点
    という分析のように分けることができ、ここから見ても尊敬語ではないことが明らかです。
    しかも「待つ」の尊敬語は「お待ちになる」で、謙譲語は「待たせていただく」なので、丁寧語の「お待ちする」+へりくだった表現「おる(いる)」+丁寧語「ます」という結果になるのでしょうか?
    なんとも分析しがたいですが、一般企業の丁寧語の表現の中にも「お待ちしております」は当たり前のように使われていますよ。
    ルーズな日本語っていうくくりにすべきでしょうか?

  2. ほんと、日本語は難しいです><
    母国語でもまともに習ったことないですね。
    それに、最近は、もっと省略させた言葉になってるし、実際使ってるし・・・
    もっと言葉を勉強しないといけないなぁ・・・

  3. お(ご)~する(いたす)、は謙譲語
    お(ご)~なる(される)、は尊敬語
    と私の教え子の教材にも載っていました。
    が、たしかに謙譲のときの「お」は気になるときもありますねぇ。
    こうゆうときの「お」は丁寧語の「お」と同じようなものかな、と思ってたのですが
    Naoくんの調べてくれたように
    「お待ち」が名詞扱いされてることからも
    この場合の「お」は丁寧語なのでは、と思われます。
    ご協力させていただきます、は言わない気がするけど
    お力になれればと思います、て使うし
    ご馳走になる、ご馳走する、どっちも使いますよね。
    最近気になるのは、敬語、使いすぎのときあるよなぁ、ていうこと。
    古典では、尊敬+謙譲とかの二重敬語は天皇だけ、て習いましたよね。
    でも
    「そんなふうにおっしゃっていただいて、恐縮至極です」
    なんてたまに聞きますよね。
    一つだけの敬語にすると「おっしゃってもらって」とか
    「言っていただいて」とかになって
    それだとやっぱりちょっと丁寧さが足りない気もして
    でも二重敬語は使いすぎな気もして
    難しいところですね。
    長々と失礼しました~

  4. 某回るお寿司屋さんでも仰ってましたね。“お”寿司屋“さん”(笑)
    接頭語の付き方?は明確になってない・・・と、日本語学の先生にお聞きしたような。あら、“お”聞き(笑)
    動詞に付いて謙譲語の働きをしようと、あくまで接頭語は接頭語。
    ただの接頭語なら、敬意の方向もへったくれ(言葉が悪くて失礼)もないような。
    “お”や“ご”なんて接頭語は、そもそも丁寧のニュアンスを伝えるだけのものだから、
    行動主体が自分でも相手でも、どっちでも構わないんじゃないかしらん。
    要するに、やはり問題なのは、
    「飯」+「ご」=「ご飯」○
    「肉じゃが」+「ご(お)」=「ご(お)肉じゃが」×
    とかいう、接頭の法則?なのだと思います。
    でもって、それが現段階では明確でないと。
    乱れてる感も一部にはあるでしょうけれど。過剰な敬語。
    ・・・お仕事します。

  5. みなさま
    コメントありがとうございます。
    正直申し上げまして、これほどコメントを頂けるとは思いもしませんでした。
    そして、更に勉強させていただきました。
    心より御礼申し上げます。
    日本語における敬語表現というのは、非常に難しいですね。
    ひとつ間違えれば相手のプライドを傷つけてしまったり、
    そして、失礼にもあたってしまう可能性もあります。
    敬語の過剰使用もかえってイヤミになってしまったりと、
    そのバランスと言いますか、度合いも難しいです。
    これを言ってしまえば元も子もないのですが、
    「気持ちが大切である」と言うわけですかねぇ。
    正しく使えるにこしたことはないのですが、
    若い人が
    「今日、お母さんがお弁当を作ってくださって、
     それをおいしく召し上がりました。」
    なんて言ってみたり、
    「今日、社長はここへ拝見に伺ったようで、
     社員みんなで、緊張なさってました。」
    なんて、上司に言ったところで、意味は通じるし、
    苦笑いはされるものの、、、きっとわかってくれると思います(笑)
    しかしやはり、正しくキレイに美しく使えるにこしたことはないですね。
    引き続き、色々と調べて考えてみます。
    何かわかれば、また(ご)報告させていただきます。

  6. おおお~あたしも最近同じこと考えてて、ブログにちらっと書いたとこだよ~!
    ほんまに日本語、特に敬語は難しい‥。
    22年間日本人やっててもまだまだ使いこなせてないなぁ(>_<)
    でもちゃんと使えれば日本語ってすごく美しいなぁとも思うのです。
    もっと精進せねば。

  7. >アズ
     コメントありがとうございます。
     そうですねぇ!日本語は確かに美しいと思います。
     ひとつの物事でも沢山の表現の仕方がある。
     それは難しいけれど、だからこそ、味わい深いのかもしれません。
     それが、俳句や短歌となったのでしょうか。
     まずは美しき日本語に誇りを持ちたいと思います。

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